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2014年1月1日水曜日

おっさんがキャリアメールを捨てるべくLINEをはじめてみた

先日、思い立っていまさらながらLINEを始めました。

同じアラフォー以上のおっさんで、若い子がLINEをやってるけど、どんなもんなんだろうと気になっている人は、参考にしていただければ幸いです。


なぜいまさらLINEを始めるのか


LINEを始めるに至ったこれまでの経緯は以下のような感じです。
  • 携帯(iPhone)の契約について、これ以上3大キャリアに囲われるのは避けたい。
  • SIMフリーiPhoneが正式に発売され、格安SIMもにわかに活気付いており、キャリアフリーの土壌が整ってきた。
  • しかしおっさん世代が3大キャリアから離れるには、キャリアメールの存在がネックになる。
  • そこでキャリアに縛られないLINEを活用できれば、キャリアメールは不要になり、契約の自由度が上がるのではと考えた。

これらの経緯の詳しい内容は、以下エントリお読みいただければと思います。

iPhoneが好きすぎる: iPhoneの契約を見直していきたい。理想はキャリアフリー!

iPhoneが好きすぎる: MVNOに携帯メアドが無いなら、ドコモメールを使えばいいじゃない???

iPhoneが好きすぎる: 【悲報】ドコモメールは今のところスマホ限定



早速LINEアプリをインストールしてみた


まずはiPhone用LINEアプリをインストールです。

LINE App
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
価格: 無料


初期設定の詳しいことは別のサイトにおまかせするとして。。。

LINE」(iPhone)で初期設定する方法 | nanapi [ナナピ]


LINEの使用を開始するにあたっては、LINE自身の認証、キャリア(私だとソフトバンク)への認証と、メッセンジャーアプリにしては極めて厳重な手続きを求められます。

この辺を緩くしてしまうと、実態のない複数のアカウントを取得するユーザーが現れて、今後の治安に悪影響があったり、未成年者の取り扱いを間違える当局に目をつけられたりするので、運営側としては手を抜けないところなのでしょう。

さて使用開始手続きの中で、最も留意すべきポイントは、以下の2つの項目です。
  • 友だち自動追加
  • 友だちへの追加を許可
この項目は、LINEを開始した後いつでもオン・オフできるので、心配な人は最初の手続き中はオフにしておきましょう。


「友だち自動追加」のチェックボックス


このチェックボックスをオンにすると、自分の携帯に入っている連絡先の中で、既にLINEを使っていて、かつ他の人にLINEを使っていることがバレても構わないという人が、自分のLINEの友だちリストに追加されます。

最初は、このチェックボックスを入れるつもりも無かったのですが、あまりに自分の友だちリストが寂しかったので、オンにしてしまいました。

そしたら、わさーーーーっと。まあ出るわ出るわ。

先ほども書きましたが、これは自分の連絡先内のLINEをやっている人全てではなく、その内他の人にLINEをやってることがバレてもいいと思っている人なので、若干少なめになっているはずなのです。

それでもこの数!
LINEの浸透度を知らしめられた瞬間でした。

そして、その表示された人をよく見てみると、いろいろ問題があります。

まず昔の職場の取引業者の人のアカウントが見受けられます。
たまたま私のiPhoneに入っていた携帯番号に反応して、表示されたようです。

しかし私は昔の職場の、しかも取引業者の人とLINEをするつもりは毛頭ありません。
そこで最近やりとりのない取引業者の携帯番号は、全てiPhoneの連絡先からまとめて消去しました。

続いて問題なのが、私の知り合いの携帯番号のはずが、表示されたLINEアカウントが明らかにその人のものではない場合。

私が知っている人は、団塊のおっさんなのに、なぜかLINEアカウントのプロフィール写真はギャルになっていたり。
推測するに、私の知っている人は既に携帯番号を変えており、今は別の人の携帯番号になっているということなのでしょう。

これについてもこの際、まとめて削除しました。

LINEを導入することによって、図らずも連絡先の大掃除をすることになりました。


「友だちへの追加を許可」のチェックボックス


続いて「友だちへの追加を許可」のチェックボックスですが、これをオンにすると、携帯に私の番号が入っている人のLINEに私の名前が追加されます。

さっき私が体験したものの逆バージョンですね。

これについては私はやたらめったら友だちを増やすつもりはなく、今後リアルな友だちに直接会って確認を取った上でLINEの友だちにしていきたいと思っているので、ずっとオフにでいくつもりです。

しかし、今どきの若い人であれば当然のごとく「友だちへの追加を許可」はオンなのでしょうね。



嫁が見えないので、嫁を追加しようとしてみる


LINEのチャットを早速試してみたいのですが、最も気楽に実験できる嫁が、私の友だちリストに表示されません。(嫁はだいぶ前にLINE開始済)

嫁も私と同じく「友だちへの追加を許可」をオフにしているので、そのせいなのでしょう。

仕方ないので、友だちを追加する方法を探ってみます。

LINEにおいて友だちを追加する方法は、私が分かる範囲で以下の4つがあります
  • 相手に招待メールを送る
  • QRコードをお互い撮り合う
  • 相手の端末と一緒にふるふるする
  • 相手のIDを検索する


相手に招待メールを送る


最初に試したのがこれです。
一番簡単そうだったので、私と嫁とでお互い招待メールを送り合ってみました。

届いたメールをお互いクリックしてみたのですが、なぜか何も起こらずうまくいきませんでした。原因は分かりません。

どこかの設定がオフになっているとかなのかもしれませんが、いちいち調べるのも面倒だったので、パスして次の方法に移りました。


相手の端末と一緒にふるふるする


次に簡単そうだったので、一緒にふるふるにチャレンジ。

互いの端末を近くで一緒にふるふるすればいいとのことですが、私の端末をふるふるすると、LINEから「GPSを利用することの許可してもらってない」とのメッセージが。

これで仕組みが分かりました。
LINEをインストールした端末を振ると、サーバ側でその端末の位置情報を把握。

その時、位置情報的に近くで振っている別の端末があれば、それぞれに招待メッセージを送付。
それぞれの端末で承認をすると、友だちになると。

LINEの位置情報を教えるつもりは無かったのですが、友だちとふるふるできないのであれば仕方ありません。

[設定]−[プライバシー]−[位置情報サービス]から、LINEの位置情報をオンにします。
果たして私と嫁は友だちになったのでした。



QRコードをお互い撮り合う


これは別の機会に、別の人と試してみましたが、お互いのQRコードをその場で表示して、それぞれ撮り合うという形です。

ふるふるに比べて手数は少しだけ増えますが、自分たちがやっている作業が分かりやすいので、オススメです。
GPSをわざわざオンにするのが面倒な時は、この方法を取るとよいでしょう。


あとID検索ですが、そもそも自分のIDは自分で設定する必要があります。

不特定多数の人と友だちになりたい人はID設定をした方が良いようですが、私は特定少数人しか友だちになるつもりがないので、今後もID設定をすることはないでしょう。


いきなり旧友からメッセが!


ひととおり設定して安堵していた私のもとに、突然高校の時の旧友からLINEメッセージが!
おかしい。「友だちへの追加を許可」していないので、他人の私がLINEを始めたことはバレてないはず。

まあなんだかんだで久しぶりにメッセージ交換をして、また飲みに行こうと言って終わりました。
なんだか腑に落ちませんが、どうも私のアカウントが他の人の端末に明確に友だちとして表示されることはないけども、「知り合いかも?」と表示されることかあるようです。

なんなんでしょうその中途半端なプライバシー設定は? 
「友だちへの追加を許可」してもしなくてもあんまり変わらないのでは?


使ってみて分かったLINEの特徴


次の日会社の若い同僚に、LINEのことをいろいろ教えてもらいました。
自分が使ってみた感想と、その同僚の話を踏まえて、私が感じたLINEの特徴をまとめてみます。


極めてシンプル


使ってみて最も優れていると感じた点が、いい意味でできることが少ないこと。
基本的にチャットしかできません。

実は他にもいろいろできることがあるのかもしれませんが、それらはチャット機能の一段下、もしくは二段下の階層に配置されているため、使う人がアプリを使う時にどうしたらいいか? と迷うことがありません。

私は主要な機能が表にあり、サブ機能が下の階層に設置されていることが、アプリのUI上非常に重要だと思っています。

その点で、LINEは非常に優れたUIを持っていると感じますし、若年層から主婦まで様々な人が誰でも使えてしまう取っ付き易さはそこにあるのでしょう。

それと比較するとFacebookなどは、たくさんのことができる反面、それらが皆表面に配置されすぎており、まず何をしたらいいのか分からない、何かをしたい時にどれがその機能で、その機能がどこにあるか分からないと感じさせることが多いと思います。

Facebookのアカウント数は既にピークを迎えていると言われていますが、それは総花的な複雑さが災いしていると個人的には感じています。


グループトークが便利


同じショートメッセージをやりとりするSMSやMMSがあまり得意としていないのが、このグループトークです。

もちろんSMSやMMSでも、CCに入れてメッセージを送ればグループトークはできなくもないのですが、今誰がグループにいるのか分かりづらいし、脈々と続くトークの経緯も把握しづらいです。
またキャリアメールは、たいてい送付先は数人までに制限されていたりします。

その点、LINEは最小限のステップでグループを設定し、分かりやすいひとつの画面でグループトークを展開できます。

実はiPhoneのiMassageでもほぼ似たようなことができますが、auやドコモがiPhoneを扱いだしたのは最近なのであまり万人に知られているとも言えません、グループトークに特化したLINEの使い勝手にはかないません。

別の観点としてこのグループトークは、災害などの時に、自分の安否をあくまで自分と関係ある人に迅速に拡散するという意味で、非常に有用なのではと感じました。


有無を言わせぬ強制力・伝搬力


先に説明したようにLINEは「友だちへの追加を許可」「友だちへの追加を許可」「知り合いかも?」等の各機能により、強力に強制的に“友だちの輪”を広げます。

すでにマジョリティサービスになったこともあり、その輪に一度組み入れられるとなかなか逃れることはできません。

キャリアメールの使い勝手が悪かったことが原因なのか、あまりグループトークが得意な他のメッセンジャーアプリが無かったことが原因なのか分かりませんが、短期間でここまでデファクトスタンダードに育て上げた、LINE運営には素直に敬意を表します。


無料電話ができる


私はまだLINEによる通話を使ったことはありませんが、同僚がそのメリットを語っていました。
LINEは、チャットと同じインターフェースでIP電話をすることができます。

私は元々通話をあまりしないので、無料電話と言われてもグッと来ることはありませんが、つい長電話してしまう若者などにとっては手軽に無料電話できることは非常に魅力的だと思います。

特に前述した伝搬力で、自分の身近な知り合いは全てLINEの友だちになっているという状況があり、電話したい時にLINEの連絡先にないということはまずないでしょうから、実用度は非常に高いと思われます。


賛否両論あるが“既読”機能


LINEで良くも悪くも話題に上がるのが、この既読機能。

読んでるはずなのに返事が来ない、いつまで経っても既読にならない、とネットでもあまりいい印象を聞いたことがありません。
私自身も、どちらかと言うと本機能についてはネガティブな印象を持っています。

しかしこの強制的な既読機能があるからこそ、LINEはコミュニケーション機能をより高めているとも言え、LINEが既読機能をオフにすることができるようにしたら、LINEのユーザーは徐々に減っていくものと予想されます。

強力な友だち伝搬能力、そして強制的な既読機能が、今のLINEの優位性を保っていると感じます。

ただし繰り返しますが、これは企業としてアプリとして生き残るために、「既読機能」はゲーム理論的に選ばざるをえない選択肢であると言っているだけで、個人的には無い方が良いのにとは思っています。


心配なのはLINEがいつまであるのか


このようにメッセンジャーアプリとして、国内では他を寄せ付けないほどのシェアを獲得しているLINEですが、私がLINEに望んでいることは将来にわたってキャリアメールの代替となって持続していくこと。

唐突ですが仮に私がSIMフリーiPhoneを購入して、例えば日本通信のスマホ電話SIMにMNPしたとします。
電話番号はMNPして今の番号がそのまま使えますが、MVNOには現時点でキャリアメールは無いため、それまで所有していたキャリアメールは捨てることになります。

しかしその後LINEが衰退したとしたら? あるいは別のメッセージサービスが台頭して、今度は皆がそのサービスに移っていったとしたら?

使い勝手という意味では昔から全く変わらず、むしろ迷惑メールやPCメールを弾きがちといったデメリットを考えると、下手をしたら昔より使い勝手が悪くなっているキャリアメールですが、原則MMSの仕様に基づいており、極めて枯れたサービスと言えます。

LINEが将来サービスをやめたとしても、間違いなくキャリアメールは生き続けていますでしょう。
そんなLINEの持続性について、具体的に気になる点をいくつか挙げてみます。


海外であまり話題に上がらない


私はRSSで、海外のIT系のニュースなどを見ていたりしますが、私の見ている範囲では「LINE」がその中に登場したことはありません。

また例えば、RSSリーダーが連携できるサービス、例えばEvernote、Twitter、Facebook、Buffer、Pocket、Instapaper等の各種サービスに並んで、いまだLINEの名前が挙がっているのを見たことがありません。

あるいは、トリガーサービスのIFTTTで連携できるサービスには非常に様々なものがありますが、その中にも見当たりません。

IFTTT / Channels

私は詳しいことは分かりませんが、LINEがAPIを公開していない、などのためでしょうか。

いずれにせよこれらから分かるのは、LINEが天下を取っているのはあくまで日本の話であり、世界おいては各国様々なメッセンジャーサービスがシェアを取っているのが現状だということです。


SNS系サービスは入れ替わりが激しい


これ以上ないくらい流行ったサービスが数年のうちにすっかり衰退してしまう。我々がこれまでさんざん目にしてきた光景です。

少し前ですと、mixi。
招待制の時は、mixiに参加することが一種のステータスの様でもありましたが、Twitterが登場し、Facebookが登場した頃にはすっかり落ちぶれており、本業のSNSに関してはここ最近話題に上ることもありません。

そのFacebookについても、少し前まではマスコミも巻き込んでFacebook狂想曲といった感じでしたが、既にピークを迎えた感があります。

モバゲー、Greeも一時ほどの勢いは全くありません。

シンプルゆえに取っ付き易いLINEですが、逆にそのシンプルな機能は誰にでも真似ができるとも言え、例えばたまたまLINEと全く同じ機能を持った、既に海外で数億人が利用するスタイリッシュなチャットアプリが上陸した、なんてことになったらどうでしょう?

その時LINEを使うか、新しいアプリを使うかは、プロモーションひとつでどうにでも転びます。
今でこそ日本では天下を取ったと言っても過言ではないLINEですが、その寿命は短いか長いかの違いなのかもしれません。


チャット画面が古臭い


これは個人的な感想ですが、チャット画面が今どきのアプリにしては、少し古臭い気がします。
同様のインターフェースを持つ、iOS6、iOS7のiMessageを見慣れた私としては、グラフィック、吹き出しの挙動どれもがちょっとダサいなと感じます。

ただ繰り返しますが、あくまで個人的な感覚であり、iMessageはあまり使ったことがなくて、最初からLINEの人にしてみたら、どうでも良いことなのかも知れません。


お正月のこの機会に“友だち”を増やしていきたい


以上、LINEの導入からLINEの将来の心配までいろいろ綴ってきましたが、私としてはキャリアメールを温存しながら、いろいろと選択肢を広げていきたいと思っています。

さしあたってはiPhone 6の登場までは、LINEに操を立ててキャリアメールを捨てるのか、それとも併存して様子を見ていくのか、よく検討していきたいと思います。

ちょうど今はお正月で、旧友に会えるいいチャンスです。
リアル友だちをなるべくLINE友だちにしていこうと思います。